名古屋大学南半球宇宙観測研究センター研究会
「惑星から大質量星・球状星団まで:天体形成を俯瞰する」

Last update: Sep. 29, 2014

2014年10月1日(水) 13:30 – 3日(金) 16:00
名古屋大学

開催趣旨

この研究会は,太陽系内外の惑星形成, さらに, 中小質量星・大質量星・球状星団の形成を主題とします。 通常、惑星形成から大質量星形成が同時に議論される機会は多くありません。 しかし,最近のALMA等の観測成果によると, 惑星形成環境と大質量星形成環境のガス分布には種々の共通点が見られます。 その一つはフィラメント状の構造が卓越していること, さらにガス雲同士の超音速衝突が星形成の引き金になっていることです。 最近のNANTEN2・MOAII等の広範な観測成果等も視野に入れつつ, 天体形成研究の現況と今後を俯瞰し, 今後の研究の展望を拓くワンステップにしたいと思います。 惑星形成についての焦点の一つは, いうまでもなく地球型惑星の検出にあります。最新の観測は確実にこの目標に近づきつつあります。また,原始惑星系円盤の研究も,すばる, ALMA等の観測によって新たな時代を迎えています。これらを背景として, 惑星形成理論の再点検, 惑星大気観測の役割の検討を目指します。 一方, 大質量星形成研究の焦点は,分子雲衝突による乱流励起と大質量降着率の実現が支配的なプロセスか否かを見極めることにあります。最近のNANTEN2, Mopra, ASTEによる広域分子雲観測によって, 続々と分子雲衝突による大質量星と巨大星団・(ミニ)スターバーストの形成誘起の例が発見されています。衝突過程が頻繁に起きていることを考慮すると,星の初期質量関数一般への影響は, 必至ではないかと予想されます。ここでも,観測と理論の連携が重要であり, 分子雲衝突の広範なシミュレーションが望まれています。

 以上の問題意識のもと,下記の招待講演者の方々の講演を軸として実り豊かな議論を展開したいと思います。皆様の奮ってのご参加をお待ち申し上げます。

なお,本研究会は基盤研究(S)「星間物質の精査によるガンマ線超新星残骸の探求」(研究代表者 福井康雄)他のサポートによって開催されます。

会場

名古屋大学 ES総合館 1階会議室・ホール・エントランス(ポスター)

Program

10月1日 (ES館会議室)
13:30 福井康雄:基調講演「惑星、小質量星、そして大質量星の形成を貫く基本過程を考察する」
14:00 細川隆史:招待講演「大質量星形成:理論研究の現状と展望」
14:50 杉村和幸:「宇宙初期の超大質量星形成に必要な紫外線強度のスペクトル依存性」
  Coffee Break
15:30 鳥居和史:招待講演「分子雲衝突による大質量星形成」
16:20 大橋聡史:「GMCスケールでの衝突による若い大質量星団の形成」
16:40 藤井浩介:「大マゼラン雲のスーパージャイアントシェルに付随する高密度分子雲」
17:00 切通僚介:「W43における一酸化炭素輝線を用いた観測的研究:分子雲衝突による大質量星形成」
10月2日 (ES館会議室)
09:30 井田 茂:招待講演「太陽系外のハビタブル惑星の存在確率」
10:20 小林浩:「破壊を考慮した惑星形成モデルの構築」
10:40 黒川宏之:「系外巨大ガス惑星の進化過程:質量損失と半径異常」
11:00 犬塚修一郎:招待講演「分子雲と星の形成シナリオ」
11:50 岩崎一成:「磁化した衝撃波圧縮層におけるフィラメント状分子雲の形成」
  Lunch Break
13:30 井上剛史:招待講演「分子雲の磁気流体ダイナミクス」
14:20 松本倫明:招待講演「理論と観測の比較 :分子雲の衝突と連星系形成を事例として」
Coffee Break
15:30 島 和宏:「分子雲でのUVフィードバックと分子雲衝突のシミュレーション」
15:50 長谷川敬亮:「Mopra 望遠鏡による Spitzer Bubble S145(RCW79) に対する CO 輝線詳細観測」
16:10 服部和生:「あかり」全天サーベイデータを用いた大質量星形成」
16:30 田中邦彦:「ASTE望遠鏡を用いた銀河系中心の観測: 分子雲衝突による星形成領域の候補」
16:50 discussion
懇親会(レストラン 花の木)
10月3日 (ES館ホール)
09:30 大西利和:招待講演「巨大分子雲から星形成へ:広域分子雲探査とALMAを繋ぐ」
10:20 西合一矢:「ALMAによる原始星L1527IRSのAccretion/Outflow構造の解明」
10:40 徳田一起:「ALMAによるおうし座分子雲MC27/L1521Fの高密度分子ガス観測」
11:00 田村元秀:招待講演「惑星形成観測の現状と展望:系外惑星と円盤の直接観測」
11:50 深川美里:「原始惑星系円盤の高解像度観測の現状〜すばるを中心に〜」
  Lunch Break
13:30 百瀬宗武:招待講演「原始惑星系円盤研究の現状と展望〜ALMAを中心に〜」
14:20 住 貴宏:招待講演「MOA-IIによる系外惑星探査」
  Coffee Break
15:30 水野 亮:招待講演「太陽風の惑星大気環境への影響 地球大気観測を基にして」
16:20 塚本裕介:「星周円盤の形成進化とその分裂による遠方惑星形成の可能性について」
16:50 廣田朋也:「大質量原始星候補Orion KL Source Iの高温水蒸気ガス 円盤の観測」
17:10 竹内菜未:「あかり」とIRSFによるデブリ円盤の探査」
17:30 closing discussion

懇親会

10月2日 18時より。レストラン「花の木」にて実費(数千円の予定)

世話人

阿部文雄, 犬塚修一郎, 金田英宏, 立原研悟, 水野 亮, 福井康雄 (名古屋大学南半球宇宙観測研究センター)

世話人連絡先: keisei14 _at_ a.phys.nagoya-u.ac.jp