「なんてん」から「NANTEN2]へ(2007年1月)

2007年1月度のビデオメッセージ

皆さん、あけましておめでとうございます。ことし、2007年の初頭にあたって、一言、ご挨拶を申し上げたいと思います。

昨年、2006年を振り返りますと、いろいろなことがございまして、いくつか非常に重要な天文学上の発見を発表することができました。「なんてん」望遠鏡の威力が大変よくみえた成果だったのではないかと思います。

一つは、銀河系の中心部でループ状の構造を発見できたということがありました。この成果を大きな目でみますと、銀河はどのように進化し、どのような法則性を持って星を生み出し銀河の姿を変えていくのかということに関して、非常に大きな、そして新しいメッセージを私達に伝えてくれたのではないかと考えております。例えば、このような成果から私達が学び取ることができるメッセージがあると思います。我々は宇宙を眺めていくとき「いかに広い視界、視野を確保して宇宙と向き合っていくか」ということを基本テーマとして「なんてん」による研究を進めてきたわけですが、まさにそのような方向性が大変威力を発揮した一例かと思っております。

現在、実はそのさらに先の研究を進めております。いま私達は「なんてん」が得た大量の観測データを一つの動画、アニメーションの形にして面白い現象がないか調べていくという研究を始めております。観測データは大変膨大ですので、人海戦術という形をとらざるを得ないわけでありますけれども、新しいブラックホールの候補天体などが、どんどんみつかってきております。

このような、いわばいままでの天文学上の常識にとらわれない、まったく新しい研究手法、研究スタイルによって、想像を超えた宇宙の新しい姿を切りひらいていく、暴いていく研究を、ことしも力強く進めていきたいと思っております。

2004年以来、大変苦労を重ねてまいりましたアタカマ高地での「NANTEN2」計画も、現在、順調に観測結果を得つつあります。ことしは、ぜひ「NANTEN2」の新しい成果について皆さんにご報告できる年にしたいと考えております。皆様の変わらぬご支援をよろしくお願いしたいと思います。

【キーワード】 電波望遠鏡