教科書に太陽の表面や内部の温度や材質がのっていたのですが、どうやって測ったのですか?

まず温度について考えましょう。表面の温度は、基本的に色で区別できます。虹の七色「赤―橙―黄―緑―青―藍―紫」が、太陽の光の中身です。詳しく各色の強さを測ると、黄色がもっとも強いことが分かります。地上で、物体を高温にすると、やはり光を出すことが知られています。例えば溶鉱炉の中の溶けた鉄は、絶対温度で1000度をこえ、赤い光を放ちます。温度を上げると、さらに色は赤から橙、黄、緑…… と変化します。この振る舞いは、物理学によって精密に理解されています。黄色が最も強くなるのは、ほぼ6000度に相当します。

 内部はどうすればわかるのでしょうか。これには、力のつり合いを考えます。太陽は全体として大きさが変わりませんから、内部の圧力が、太陽自体の引力と、完全にバランスしていると考えられます。この力のバランスの方程式を解くと、内部で温度がどう変わるかが推定できるのです。

 材質、つまり何でできているかを調べるには、太陽の光を波長別に分析した「スペクトル」を使います。太陽光は黄色に見えますが、実はいろいろな色の光が混ざっています。スペクトルは、この各色を分けて見せてくれます。下の写真は、この各色「太陽の虹の七色」を拡大したものです。たくさんの黒い線が見えますが、これらは全て各種の元素が原因になっているのです。元素の量が多いと、一般には黒い線が強くなります。これを使って、各元素の存在量が求められたのです。

(福井康雄)


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