小さな聴講者(2016年7月)

2016年7月度のビデオメッセージ

皆さん、こんにちは。今月のメッセージをお伝えしたいと思います。

いまはまだ梅雨のさなかですけれども、日によっては大変強い日差しが照りつける、ほとんど真夏のような日々が名古屋でも続いております。暑さに負けずに頑張りたいと思います。

私もいろいろなところで、皆さんに宇宙の話をする機会が多いのですが、ときどき100人ぐらい聴衆の方がいらっしゃると、小さいお子さんが何人か聞いてくれていることがあります。数週間前にも名古屋大学で講演をしておりましたら、小学校6年生の僕ちゃんがお母さんと二人連れで来ていまして、講演が終わってから、彼が私のところに話をしにきました。聞いてみますと、驚くほどよく私の講演の中身を理解してくれていました。どのような話をしたかといいますと、最近、重力波の2例目がみつかったものですから、まず重力波はブラックホールの衝突でできるということをお話ししました。さらに、ブラックホールの正体は宇宙でみるとどのようなものなのか、そのようなブラックホールの集団の誕生の仕組みについて、議論しました。実はお母さんは「ちんぷんかんぷんだ」とおっしゃっていましたけれども、小学校6年生はたいしたものです。

しかし、そのようなことは得てしてありまして、小学校5、6年生になりますと、相当、理解力の進んだお子さんがいらっしゃいます。ついつい講演する大人は、あるいは周囲は、「まあ、どうせ小さい子供なのだから、そんなにわかるはずがないだろう」と思って、どうも軽くみることが少なくないのではないかという気がしますが、それは大変注意する必要があることだと思います。このような問題に対する理解度は、見かけではなく年齢でもありませんから、そのような子供達が投げかけてくる質問をよく聞いて、何をどの程度理解しているのか、さらにどのようなことに疑問を持ったのかということに、私はできるだけ丁寧に耳を傾け、そして疑問にお答えするようにしています。

そして、せっかく彼が良い感想を私に伝えてくれましたので、「ぜひ文章にして私に送ってください」とお願いしますと、1週間も経たないうちに手書きのノートを送ってきてくれました。「名古屋大学星の会」の会誌等、ぜひそのような場所でご紹介し、皆さんと小学校6年生の理解を共に味わいたいなと思っています。

どうもありがとうございました。

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