10年後の目標を立てよう(2007年5月)

2007年5月度のビデオメッセージ

皆さん、こんにちは。5月のメッセージをお伝えしたいと思います。

きょうは、研究も含めてなのですが、「目標を立てよう」というお話をしたいと思います。我々が研究をしていくとき、あるいは学生諸君が勉強を進めようというとき、ぜひ10年後の目標を大きく立ててはどうかという提案です。

まず10年後の自分のあるべき姿、そして達成したいものを、はっきりイメージします。そうすると、例えば5年目に自分はどの位置にいるべきなのか、いたいと希望するのかということがみえてきます。さらに1年後はどうなのか、いまから1年先にどの位置にいたいのか、例えば研究を進めていく場合、どのような成果を挙げようとするのかということになります。そして、その手前にひと月後あるいはふた月後、さらに1週間先の目標が設定されてきます。

特に研究の世界はそうですが、我々はかなり見通しのきかない、ある意味では暗黒の世界に飛び込んでいかなくてはなりません。そのときにこのような計画を立てて、自分はいったいどこにいるのだろうかということを考え続けながら、それを常に見直し続けることは、とても大事ではないかと思います。

実はこのようなことを有効に進めていくとき、参考になることが一つあります。それは歴史を勉強することです。例えば我々は科学研究の歴史を通して、あるテーマのもとにどのような経過を経てある重要な発見がなされたのか、ある成果が挙げられたのかということをみることができます。それは我々の暗黒の世界に飛び出そうとする研究活動、あるいは勉強していく活動を構想するときに、とても役に立つ情報源になります。

以上で今月のメッセージとさせていただきます。ありがとうございました。

【キーワード】 意見・エピソード研究・観測